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前記降車所要時間決定要因のうち、定式化が容易であると推定される?@〜?Bについて、降車所要時間の定式化を検討する。
なお、定式化にあたって、降車状況を模擬するマクロモデル、メッシュモデル、ミクロモデルの3つのモデルの適用が考えられる。
(1) マクロモデル
従来から用いられているモデルであり、乗降速度(流量:人/秒)が、車内混雑度によって決定されるとする考え方である。
(2) メッシュモデル
車内、ホームをいくつかのメッシュに分割し、降車及び乗車をメッシュ間の移動の組み合わせとしてとらえる。メッシュ間の移動に要する時間は、各メッシュの大きさ及び、混雑度に依存するとする考え方である。
(3) ミクロモデル
降車、乗車を各個人の動きとしてとらえ、個人の動作を模擬し、その組み合わせで降車所要時間、乗車所要時間を求める考え方である。

 

本研究では、比較的簡単に適用できる、マクロモデルまたはメッシュモデルを利用する。
まず始めに従来から用いられているマクロモデルの適用について検討する。

 

4.2.2 マクロモデルの適用

 

(1) 降車速度(流量:人/秒)に着目したモデル
ここで使用する記号、用語を、つぎの通り定義する。
n:降車人数 p:降車速度(流量)または乗車速度(流量)
pa:車内混雑度の影響を受けずに降車できる場合の降車速度(流量)
pb:車内混雑度の影響を受け、車内スペースによって降車が物理的に困難な場合の降車速度(流量)
d:混雑度 Dt:車内混雑度 Dh:ホーム混雑度
Da:pが減少し始める混雑度 Db:飽和時の混雑度

 

 

 

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